デザートコース対談 〜お客様に委ねない「美味しい」の追求〜

2021年8月29日、30日に開催されるNEW LIGHT森井未来とAs 青木繁さんのスペシャルコラボレーション「夏野菜と夏フルーツ」。予約開始すぐに満席になってしまったデザートコースです。今回は、コラボへのこだわり、またアシェットデセールへの想いをききました。

「夏野菜と夏フルーツ」のこだわり

東京ミッドタウン日比谷6階にある「DRAWING HOUSE OF HIBIYA」で初めてコラボレーションを果たした森井と青木さん。今回2回目ということで呼吸もぴったり。 「夏野菜と夏フルーツ」にテーマが決まるとお互いがそれぞれのこだわりの一皿を仕上げていきました。

青木: 今回僕はマスカット系の素材とプラムや桃などをメイン食材として選んでいます。あと、ハーブやお茶などの香りの要素を加えて、香りを複雑化しています。素直な香りじゃなくて色々な香りがしつつもまとまっているなっていうデザートをつくっています。今回一緒に一皿というのではなく、コースの中でそれぞれが一皿を担当するという構成なので、自分らしさを出しています。それがこだわりポイントになるかなと。

森井: 今回、お互い使う食材を共有しているだけの段階だったので(取材時は試食会当日)、青木さんが使う食材が少し秋寄り、夏の終わりを感じさせる食材だったので、私はトロピカルにいこうと。THE・夏!っていうデザートを作ろうと思って仕上げています。

青木: どんな感じのものをつくるよっていうのはお互い連絡はしているので、森井さんだったらこういう風に仕上げてくるかな?みたいな想像をしつつ進めています。

アシェットデセールにこだわる理由

今年独立しアシェットデセールとパフェのお店「As アス」をオープンさせる予定の青木さん。森井もまた今年に入り、より多くのお客様に楽しんでいただきたいとデザートコースの日程を増やすなどアシェットデセールを提供する機会を増やしています。なぜ、アシェットデセールにこだわるのか。その理由を聞きました。

青木: 今ネットで全国のお菓子って買えるじゃないですか。北海道のお菓子も沖縄のお菓子も、有名なパティシエのお菓子も買える。そういった中で、お菓子の美味しさって本当はどこにあるのかなって考えたんです。焼き立てのもの、アイスクリームもこれぐらいの温度で食べて欲しいなっていうタイミングでパティシエが抜いたアイス。やっぱり、そういったものが僕のこだわりや思いも伝わると思うんですね。もちろん、袋に入ったお菓子もそこを想定してつくられてはいますが…。一度原点に立ち返って、お客様に一番美味しいものを食べて欲しいなって思った時に、目の前で出して目の前で食べていただくスタイルが一番美味しいかなと。

森井: 私もその通りだなぁと本当に思います。美味しいものってこの世にありふれていて、その中でも美味しいだけではなく、大前提として「楽しい」っていうのを大事にしている。美味しくて、楽しい時間を過ごして欲しい。やっぱりそこがアシェットデセールの魅力かなと思うので。また、テイクアウトのお菓子やネット通販のお菓子って食べるタイミングってお客様の自由じゃないですか。でも、アシェットデセールでは「はい、今食べてください」って提供できる。今その場で一番状態のいいものを食べてもらえるっていうのは自分のこだわりが一番伝わるし、自分が出したい一番の状態を食べてもらえる嬉しさがあります。

青木: そうですね。やっぱり、お客様にゆだねないというか。なかなか難しいと思うんですよ。ご自宅に持ち帰って、こうして食べて欲しいという願いは伝えられますが、本当にそうやって食べてもらえるかわからない。また、その時にどうお客様が感じたのかもわからない。だからこそ、目の前でお客様の反応もわかり、自分のこだわりをちゃんと伝えて食べてもらえる形が一番理想だなと思うんです。

森井: だから今回のコースでも、ケーキを買ってご自宅で食べるお菓子ではない、カフェに行って食べるケーキではない、デザートの新しい体験を楽しんで欲しいなと思います。

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